ダイオードI-V特性測定器作成:5-2. 実験 – 種々のダイオードを測定

2025年9月15日

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本記事の主旨

自作のダイオードI-V特性測定器(カーブトレーサ)での、種々のダイオードI-V特性測定結果について記す。

本記事の目的

本記事の目的を以下に記す。

  • 自作のダイオードI-V特性測定器(カーブトレーサ)で、種々のダイオードに対してI-V特性測定をすること
  • 測定結果により、使えるダイオードの範囲を確認すること

本記事の背景

ダイオードI-V特性測定器(カーブトレーサ)を自作した。

その性能を評価していないため、本記事で評価する。

本記事の位置づけ

以下の流れで作業説明と解説を行った。

記事に対応したリンクを添付した。

概要説明:ダイオードI-V特性測定器作成:0. 概要 | 工事中.com

  1. 取扱説明
  2. 回路設計
    1. ダイオードのI-V特性を手作業で確認
    2. 回路の実装
      1. 回路の実装(PWM平滑化)
      2. 回路の実装(PWM平滑化以外)
  3. PC側ソフト設計
    1. pySerialでUSBシリアル通信
    2. Matplotlibでのグラフ表示
    3. Pythonで最小二乗法の指数関数近似
    4. openpyxlでグラフ描画と最小二乗法の指数関数近似
  4. マイコン側ソフト設計
    1. Arduino Uno Rev3 / R4 Minima
    2. Raspberry Pi Pico / Pico 2
  5. 実験
    1. 1N4148の測定でマイコンとソースの組み合わせを比較
    2. 種々のダイオードを測定★現在のページ
    3. 種々の高精度ゲルマニウムダイオードを測定
  6. まとめと補足

実験

今回用いたダイオードは以下である。

最初の三つは、手動測定でも行ったダイオードと同じである。

1N4148

シリコンハウスで購入した、電子工作の定番ダイオードである。

謎のダイオード

日米商事のジャンク袋から入手したダイオードである。

1K60

シリコンハウスで購入した、UNIZONのゲルマニウムダイオード1K60である。

有名な、1N60相当の品である。

確かに、秋月に売っていた1N60と外見はそっくりである。

他抵抗とLED

抵抗は100[Ω]。

LEDはすべてデジットで購入した特価品。

LED赤:型番はSLR-342VRTH7、10本60円だった。

LED黄:型番はSLR-343YYT32、10本60円だった。

LED緑:型番はSEL2410GTR1、10本60円だった。

比較結果

それぞれ、Excelファイルのグラフで比較した。

タイトルをPC側ソフト中で指定しているため、本来タイトルはすべて固定の文字列となっている。

今回、タイトルの文字列は、測定後に手動で変更した。

1N4148

測定結果

考察

今回も前回の実験と室温が変わらないはずだが、データシートに近い値が出た。

室温によらないI-V特性の変化が、大きいと考えられる。

謎のダイオード

測定結果

考察

1N4148よりも決定係数は小さいが、近似曲線からずれている電圧がないように見える。

ダイオードのI-V特性を理想的な指数関数であるとして扱う場合には、このダイオードが有用そうだ。

1K60

測定結果

考察

順方向電圧自体は低いが、緩やかなカーブを描いている。

半分抵抗のようなI-V特性のダイオードである。

100[Ω]抵抗

測定結果

考察

ダイオードとは異なり、しっかり線形なI-V特性をしている。

グラフからも、測定対象が100[Ω]抵抗であることがわかる。

抵抗を測定することで、測定器に問題があるかが明確にわかりそうだ。

LED赤

測定結果

考察

1.6[V]~1.7[V]が、順方向電圧であることがわかる。

順方向電圧が波長の逆数順と同じ、LED赤<LED黄<LED緑となっていることがわかる。

LED黄

測定結果

考察

1.7[V]~1.8[V]が、順方向電圧であることがわかる。

順方向電圧が波長の逆数順と同じ、LED赤<LED黄<LED緑となっていることがわかる。

LED緑

測定結果

考察

1.8[V]~1.9[V]が、順方向電圧であることがわかる。

順方向電圧が波長の逆数順と同じ、LED赤<LED黄<LED緑となっていることがわかる。

前回(5-1. 実験 - 1N4148の測定でマイコンとソースの組み合わせを比較)

次回(5-3. 実験 - 種々の高精度ゲルマニウムダイオードを測定)

他の回

「ダイオードI-V特性測定器作成 連載記事」でタグ付けを行っている。

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昔からあるダイオード規格表。

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