ダイオードI-V特性測定器作成:5-3. 実験 – 種々の高精度ゲルマニウムダイオードを測定
本記事の主旨
自作のダイオードI-V特性測定器(カーブトレーサ)での、種々の高精度ゲルマニウムダイオードI-V特性測定結果について記す。
本記事の目的
本記事の目的を以下に記す。
- 自作のダイオードI-V特性測定器(カーブトレーサ)で、種々の高精度ゲルマニウムダイオードに対してI-V特性測定をすること
- 測定結果により、高精度ゲルマニウムダイオードの使い分けを確認すること
本記事の背景
家にあまりI-V特性がよくわかっていない謎のゲルマニウムダイオードが、11種類ある。
その性能を評価していないため、本記事で評価する。
本記事の位置づけ
以下の流れで作業説明と解説を行った。
記事に対応したリンクを添付した。
概要説明:ダイオードI-V特性測定器作成:0. 概要 | 工事中.com
- 取扱説明
- 回路設計
- ダイオードのI-V特性を手作業で確認
- 回路の実装
- 回路の実装(PWM平滑化)
- 回路の実装(PWM平滑化以外)
- PC側ソフト設計
- pySerialでUSBシリアル通信
- Matplotlibでのグラフ表示
- Pythonで最小二乗法の指数関数近似
- openpyxlでグラフ描画と最小二乗法の指数関数近似
- マイコン側ソフト設計
- Arduino Uno Rev3 / R4 Minima
- Raspberry Pi Pico / Pico 2
- 実験
- 1N4148の測定でマイコンとソースの組み合わせを比較
- 種々のダイオードを測定
- 種々の高精度ゲルマニウムダイオードを測定★現在のページ
- まとめと補足
実験
今回用いたダイオードは以下である。
ロシア製とされているものは、旧ソ連製の可能性がある。
信憑性がわからないがUSSR IC Logo - Y-Lab. Electronicsというページを参考にすると、D311A、D312、D312Aはベラルーシ製でありその他のダイオードもデータシートは旧ソ連の工場であるとわかる。
また、D311とD311Aのデータシートには、State quality mark of the USSR - Wikipediaにある認証マークがついている。
2AP10
中国製、製造は50〜60年代。
aitendoで2本100円で購入。
リード線に錆がついていたため、錆をやすりでとった。
以下の写真からも、リード線の錫メッキが剥げて銅の色が見えていることがわかる。


D9B
ロシア製。
aitendoで1本100円で購入。
カソードバンドのようなマーキングがされている側は、カソードではなくアノード。

D9G
ロシア製。
aitendoで2本180円で購入。
カソードを示しているようなマーキングがされている側は、カソードではなくアノード。
★ロシア★高性能ゲルマニウムダイオード(2個入) - aitendo

D9J
ロシア製。
aitendoで2本180円で購入。
カソードバンドのようなマーキングがされている側は、カソードではなくアノード。
★ロシア★高性能ゲルマニウムダイオード(2個入) - aitendo

D9V
ロシア製。
aitendoで2本150円で購入。
カソードバンドのようなマーキングがされている側は、カソードではなくアノード。
★ロシア★高性能ゲルマニウムダイオード(2個入) - aitendo

D18
ロシア製。
aitendoで2本180円で購入。
★ロシア★高性能ゲルマニウムダイオード(2個入) - aitendo



D310
ロシア製。
aitendoで1本180円で購入。


D311
ロシア製。
aitendoで1本150円で購入。
D311Aとは異なるページで販売されている。


D311A
ロシア製。
aitendoで1本160円で購入。
D311とは異なるページで販売されている。



D312
ロシア製。
aitendoで1本150円で購入。
D312Aと同じページで販売されている。


D312A
ロシア製。
aitendoで1本150円で購入。
D312と同じページで販売されている。


比較結果
それぞれ、Excelファイルのグラフで比較した。
タイトルをPC側ソフト中で指定しているため、本来タイトルはすべて固定の文字列となっている。
今回、タイトルの文字列は、測定後に手動で変更した。
2AP10
測定結果

考察
最大順電流は8[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
順方向電圧は、0.2[V]~0.3[V]であることがわかる。
D9B
測定結果

考察
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧0.48[V]で比較すると、1.25倍程度大きく出ている。
順方向電圧は、0.2[V]~0.3[V]であることがわかる。
D9G
測定結果

考察
最大順電流は30[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧0.53[V]で比較すると、ちょうど同じである。
順方向電圧は、0.2[V]~0.3[V]であることがわかる。
D9J
測定結果

考察
最大順電流は10[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧0.60[V]で比較すると、1.67倍程度大きく出ている。
順方向電圧は、0.2[V]~0.3[V]であることがわかる。
D9V
測定結果

考察
最大順電流は10[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧0.70[V]で比較すると、ちょうど同じである。
順方向電圧は、0.2[V]~0.3[V]であることがわかる。
D18
測定結果

考察
最大順電流は16[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧1.00[V]で比較すると、2.31倍程度大きく出ている。
しかし、aitendoのサイトに載っているデータシートのI-V特性グラフにある+25[℃]の最大電圧0.82[V]で比較すると、ちょうど同じである。
順方向電圧は、0.3[V]~0.4[V]であることがわかる。
D310
測定結果

考察
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧0.26[V]で比較すると、1.25倍程度大きく出ている。
順方向電圧は、0.15[V]~0.20[V]であることがわかる。
D311
測定結果

考察
後述のD311AのI-V特性とは異なる。
最大順電流は40[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧0.36[V]で比較すると、ちょうど同じである。
順方向電圧は、0.1[V]~0.2[V]であることがわかる。
D311A
測定結果

考察
前述のD311のI-V特性とは異なる。
aitendoのサイトに載っているデータシートのI-V特性グラフにある+25[℃]の最大電圧0.49[V]で比較すると、0.69倍程度小さく出ている。
順方向電圧は、0.15[V]~0.20[V]であることがわかる。
D312
測定結果

考察
後述のD312AのI-V特性と同様である。
D312Aと同じページで販売されている理由が、このことかもしれない。
最大順電流は50[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
順方向電圧は、0.20[V]~0.25[V]であることがわかる。
D312A
測定結果

考察
前述のD312のI-V特性と同様である。
D312と同じページで販売されている理由が、このことかもしれない。
最大順電流は50[mA]だが、それ以降も壊れずにダイオードとして動いているように見える。
aitendoのサイトに載っているWEB情報(未確認)のI-V特性が測定できている最大電圧0.38[V]で比較すると、1.83倍程度大きく出ている。
順方向電圧は、0.20[V]~0.25[V]であることがわかる。
前回(5-2. 実験 - 種々のダイオードを測定)
次回(6. まとめと補足)
他の回
「ダイオードI-V特性測定器作成 連載記事」でタグ付けを行っている。
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